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天文台にはロマンがある?

前のふるさと納税の記事で、昨年はときがわ町へ寄付したと書いた。私がふるさと納税するときは、通常は寄付金の使用用途は指定しない。ときがわ町へのふるさと納税だけは、天文台の保守・運用に活用するという項目があったのでそれを指定した。その天文台は、1962年(昭和37年)に東京天文台(現国立天文台)の堂平(どうだいら)観測所として設置された。東京に近いわりには夜空が澄んでいるということが理由だった。時とともに眼下の夜景が明るさを増し、観測に支障が出てきた。2000年に閉鎖。その後、ときがわ町が東京大学からこの天文台を引き継いだ。2005年より星と緑の創造センターとして一般向けに開所している。山の頂上直下にはキャンプ場や林業体験施設、それと合わせて教育学習・体験交流施設などが設けられている。

堂平山 入間川から
(さいたま市から川越市の境にかけられた開平橋と入間大橋の接続地点から見た秩父山地。笠山の下あたりに私の故郷小川町がある。秩父市は山の向こう側)

堂平山 笠山 無題
(実家の前からみた堂平山。堂平山の名前の縦線の真下が、気持ちばかし豆粒のように少し出っ張っている。これが天文台。その右は笠山。笠山は上の写真とその前の写真では角度が違うので違う形で見える。小さいけれど、最初の写真から雰囲気はとれるが、この笠山は乳首山との別名も持っている。乳首にあたる頂上部分が花崗岩石でもっこりしている。坂戸市あたりからだときれいなおっぱいの形に見える。)

現在は、ひと月に2回ほど星空観望会をボランティアが主催し、天文台の反射望遠鏡や小型望遠鏡で宇宙を覗かせてくれる。昨年12月8日(金)に、その年の最後の星空観望会が開かれた。初めてその観望会に参加した。案内では19:00から開始予定となっていた。電話してみると暗くなったらすぐに見せてくれるという。ではではと、日が暮れ始めた16:30頃に自宅を出発した。

ときがわ町の市街地を過ぎ、天文台に向かく暗い山道を登っていく。突然、暗闇から鹿が前を横切っていった。最近、鹿が増えているそうだが、実感した次第。18:00頃には頂上に着いた。車を降りると眼下に美しい夜景が広がっている。都内から見ると西側方面に山並みが見えるが、その右端の方の山が堂平山である。都内から山が見えるということは、逆に山からも都内が遠望できる。ボラティアの人が天文台の庭に設置していた小さな望遠鏡からは東京タワーが見えた。スカイツリーや東京湾、横浜のランドマークタワーも見えるそうだ。

堂平山 夜景 DSC_1783
(堂平山頂からみた都心の夜景。眼の良い人は、昼間なら中央あたりに東京タワー、右端の方に横浜ランドマークタワーを見ることができる。)

天文台の建物、ドームの中に入った。既に、大型反射望遠鏡がドームの裂けたような窓から宇宙に向けられていた。のぞき込んだ。金星が輝いていた。冬の時期は、角度的に夕暮れの1~2時間程度なら金星が見えるという。土星の輪をみたかったのだが、この冬の時期は土星や木星は地球の蔭に入っていて見えないという。夏までのお預けだ。

堂平山 反射望遠鏡 DSC_1781
(91㎝反射望遠鏡。3月から12月まで月2回第2、第4の金曜日にボランティア観望会を行っている。事前登録制)

望遠鏡の中の金星をじっと見ていた。橙色っぽい球がゆらゆらと光っているだけ。1分ぐらい覗いていた。飽きてしまった。ドームの外では二回りぐらい小さい中型望遠鏡も設置してある。月に向けられていた。覗くと月のクレーターが、はっきりくっきりと見える。倍率を300倍の望遠鏡だ。金星より見ごたえがある。2~3分覗いていた。やはり飽きてしまった。若いころ天文学者っていいなと憧れたことがある。宇宙に何となくロマンを感じる。たぶん誰も一度は憧れた経験があるんじゃないだろうか。

そして、天文学者の気分になって実際に堂平山の望遠鏡を覗いた結果、・・・・・・・天文学者にならなくてよかったなと思った。だいたい、寒い季節の真夜中に山頂でドームを開けて星空を見るなんて、星空が好きでなかったら長続きしない。変化のない夜の星空をそう長い時間見てられない。流れ星が出るたびにお願い事していても、願いことがそんなにあるわけじゃないし・・・・。毎日、毎日、流れ星に向かって早く下界に戻れますようにとお願いする日々になっていただろう。曇ってしまったらそのお願いもできないじゃないか。人里離れたところで黙々と生活するという意味では、人里離れた半島の先っぽで、沖合を通過する船に信号を送る灯台守と同じかな?

星空は、たまに見るから良いのかもしれない。というわけで、天文学者にならなくてよかったと思いつつも、時々は星空を見てれ心をレフレッシュしようかとも思う。5月頃になったら土星の環と木星の縞模様を見に、また天文台に行ってみよう。

今では天文台と言えば、山頂の上というのが一般的になった。天文台を山頂に作るというのは古くからあったというわけではない。最初に山の上に天文台を造ろうとした人は、ジェームズ・リックというアメリカ人。私が米国に滞在していた時に、FM北海道から「ご当地のお金持ち」という題で、原稿を依頼されたことがある。調べて出てきたお金持ちがこのジェームズ・リックさん。儲けたお金で山頂に初めて天文台を作った。それまでの天文台は市街地にあった。私はその天文台に3回行ったことがある。カリフォルニアのB級観光地といったところ。サンノゼ市街がよく見える。その時の原稿が家のどこかにあったなと思って探してみた。

倉庫の片隅の方から出てきた。1991年頃に書いたお話。次期大統領のトランプさんがカジノを作って失敗したという話にちょこっと触れていた。トランプさんは、1990年に「東のラスベガス」とも呼ばれるニュージャージー州アトランティックシティーに、「世界最大のカジノ」と銘打った「トランプ・タージマハール」を、マイケル・ジャクソンらを招き、鳴り物入りでオープンさせた。この頃は、飛ぶ鳥を落とす勢い。ところが、借金を重ねてていたために、すぐに資金繰りが悪化。そのタージマハールは91年にあっという間に倒産してしまった。

タイムマシンに乗って、あの頃に戻り、当時の人たちにトランプさんは将来大統領になるんだと話したら、「おととい、来い!」て言われちゃうだろうね。トランプさんは20日が大統領就任式。暗殺されなければ、レーガンのように人気ある名大統領になるかもしれない。レーガン元大統領だって、就任式の半年後くらいに暗殺されそうになった。犯人は思想犯じゃなかったけどね。女優ジョディ・フォスターに愛の証しを示すために大統領を撃ったと言っていた。完全に頭が壊れてたんだ。


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「ご当地のお金持ち」 (1991年頃にFM北海道用に書いたもの)

世界の七不思議ならぬ世界の八不思議をご存知でしょうか。世界の七不思議にもう一つの不思議を加える事業として、昨年の4月にニュージャージー州アトランティックーシティーに世界殼大のカジノが誕生しました。この持ち主こそ、金持ちという言葉から現在のアメリカ人がまっ先に連想するドナルド・トランプです。このトランプは、平たくいえば、世界最大のバクチ場の胴元ということになります。カジノのほかにも、ニューヨークのマンハッタンには、高層ビル「トランプタワー」を持ち、ニューヨーク市とワシントン市の間にはトンボ帰りのシャトル飛行機を飛ばしたり、豪華なヨット乗り回したりと、つい最近までは資本主義の申し子と囃し立てられていました。ところが、この世界の八不思議と銘打ったカジノが、彼が特っていたほかのカジノの足を引っ張ることになり、最近のトランプの周辺には諸行無常を告げる鐘の声が響きわたっています。栄華を誇ったトランプも、最近では、金策に四苦八苦する日々が続き、その凋洛ぶりは、マスコミの格好の話題となっています。

 トランプは、話題にのぼる金持ちですが、尊敬を集めたというわけではありません。アメリカでは、どれだけお金を持っているかではなく、そのお金を社会のためにどれだけ役立てたかによって、お金持ちとしてのいわば「質」が問われるからです。このため、一般の人の利益に叶うような、お金持ちによる大盤振舞いの話は枚挙にいとまがありません。

 ここシリコンバレーでは、最近、あるコンピュター会社の会長が、スタンフォード大学に91億円もの資金を提供して、子供専門の病院を建設したばかりです。同じお金持ちでも、相続税を逃れるため、絵画や骨董品を買いあさる日本のお金持ちとは、だいぶ姿勢が違います。

 時代は少しさかのばりますが、ジェームズ・リックも、この地域で、名を残した金持ちの一人です。若い頃に、恋人の父親から「一文無しには娘はやれぬ。娘が欲しかったら、私の工場よりも大きな工場を持ってみろ。」と冷たくされた言葉を胸の奥に秘め、一念発起し、最後には巨万の富を築いた人です。リックは、1847年に、当時は未だ人口がたった459人のへんぴな漁村サンフランシスコに広大な土地を買います。その直後にゴールドラッシュが起こり、大挙して人が押し寄せます。人口は、わずか2年で50倍の25000に膨れ上がり、土地の値段も暴騰します。


 不動産によって大金持ちとなったリックですが、星の数ほどいる他の女性には目もくれず、一生独身で通します。星そのものに情熱を傾け、山の頂上に世界一の天文台を建設するという、当時としては前代未聞のまさに画期的な事業に着手します。サンノゼの南にある標高1300mのハミルトン山の山頂では、いまでもこの天文台が観測を続けています。この天文台の望遠鏡の下が彼の希望した永遠の眠りの場所です。恋人への思いを実らせることができなかったリックは、星空にロマンとやすらぎを求めたのでしょうか。
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