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Windows95が発表されて20年、今やIoTの時代 (その4/7)

機械がものを考えて行動するという人工知能と言う概念はかなり昔からあった。しかし、能力が低く現実にはあまり活用されてこなかった。まず、コンピュータにステップバイステップでいちいちルールを入力する手間が大変であった。ルール以外のことは判断できないという柔軟性に欠けている。ルール通りの簡単な問題なら回答を出すが、複雑な問題や想定外の課題となると行き詰ってしまう。というわけで、人工知能の限界が指摘されていた。

この殻を打ち破りつつあるのが、今までのような規則に基づいて処理させる方法ではなく、ベイズ理論と呼ばれる統計・確立的な手法や最新の脳神経科学(ニューラルネットワーク)の成果を取り入れて、柔軟性を持った人工知能へと進化させていく手法である。この方法では、例えば10頭の馬を競争させた場合、客観的に各馬に10分の1づつの勝率があるとする立場が私たちが中学・高校で学ぶ確率なのに対して、ベイズでは、仮に第5のコースにゲートインしている馬が雨上りの重い馬場では勝つことが多かったとしたら、仮説として、そのようなデータや経験をもとに、まずはその馬に高い確率をつけるという方式である。その後もデータ・情報を更新しさらに確度を高めていく。機械に学習させている。

機械が学習で見つけるのはパターンと特徴機械自身が大量のデータ・情報を解析して、抽象化に必要な本質的な情報を抜粋し、何らかの法則やパターンを見つけ出す。そこからさらに特徴ある事項を中心に深く絞り込んで、最終的に現実味のある概念へと形成してゆく。自ら学習して性能を高めていく。そのためには、従来にもまして高性能のコンピューターが必要である。
コンピュータの計算能力やストレージ、ネットワークのそれぞれの性能が指数関数的に向上するに連れ、ここ数年の間に機械の知能処理スピード能力が向上してきた。2010年以降クラウドやビッグデータが国際的に浸透し、2014年頃にはクラウド上に人工知能が宿り始めた。2014年には、とうとう「人工知能研究における50年来のブレークスルー」と位置付けられるディープラーニング(深層学習)が出来るようになった。

ディープ・ラーニングはニューラル・ネットの一種で、ニューラルネットワークを何層にも重ね、より低レベルの情報から高レベルの情報を段階的に導き出す機械学習の新方式だ。例えば、2012年にカナダのトロンド大学が人工知能の精度を競う国際大会で、「猫」を認識させて優勝している。この仕組みは、まず、最下層のニューラルネットワークで直線や曲線が認識され、次の層で目や耳という部位が認識される。さらに上の層になると目や耳を含む顔が認識さ、最後の層で身体全体が認識されて、猫という概念を判別する。

東大の松尾准教授によると人工知能には進化度合いに応じて次のように4つのステップがあるという。人工知能を以下のレベルに当てはめると、現在はレベル4のレベルに入りつつあるようだ。
レベル1のAI:単なる制御(言われた通りにやる)
– 温度が上がるとスイッチを入れる。下がるとスイッチを切る。
– 洗濯物の重さで洗い時間を調整。
レベル2のAI:対応のパターンが非常に多い(探索や知識を使って、言われた通りにやる)
– 探索や推論。将棋や囲碁で、決められたルールにしたがって、手を探す。
– 知識。例えば、与えられた知識ベースを使い、検査の結果から診断内容や処方する薬を出力する。
レベル3のAI:対応のパターンを自動的に学習(重みを学習する)
– 機械学習
– 駒がこういう場所にあるときは、こう打てばよいということを学習。
– この病気とこの病気はこういう相関があるということを学習。
レベル4のAI:対応のパターンの学習に使う「特徴量自体」も学習(変数も学習する)
– (特徴)表現学習。ディープラーニングはこの一種
– 駒の位置だけでなく、複数の駒の関係性をみたほうがいい。
– こういった一連の症状が、患者の血糖異常を表し、複数の病気の原因になっているようだ。

統計・確率的思考に基づいて機械が統計処理し、パターンを見分けさせ、さらには特徴量を見つけるには、膨大なデータがあることが前提となる。しかも、成果をレベルアップしていくには、膨大なデータを継続的に入手することが必要だ。その仕組みを作った者が非常に有利になる。正のスパイラルに入るので、2番手が追いつけなくなる。つまり先手必勝。

Googleが、パソコン利用者がグーグルの検索でどんな項目を検索しているのかを人工知能に調べさせ、分析させれば一般の人々がどんなことに関心を持ち、どんな物にお金を払おうとしているのか傾向がつかめる。Appleは、iPhoneの利用者が音声検索Siriを使って何を検索しようとしているかのデータを分析すれば、今後のビジネス展開に有用な情報が手に入る。というわけで、2013年以降、GoogleやIBM、マイクロソフト、Facebook、中国の百度など海外の先端IT企業が競ってこの分野で投資・買収し始めている。

米国の著名な発明家・未来学者で人工知能研究の第一人者であり、グーグルのエンジニア部門の部長でもあるレイ・カーツワイル氏には、「5年から8年以内に人間に近い検索エンジンが登場し、長くて複雑な質問に返答し、検索した文献の意味を理解し、人々に役立つと思われる情報を探そうとするようになる。2029年までには検索エンジンが人間のような能力を持つようになると推測している。
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