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謎の失踪 (ミステリーのような実際にあったお話) その2

太極拳から戻って来ました。疲れたので一眠りした後で、先ほどの話の続きです。
前の話(その1)を読んでない方は前の話からどうぞ。

妻が、愛人を作り離婚しようとしている夫を殺す完全犯罪を狙ったという、ここからは犯人がわかってしまったので、どうしてその話がバレてしまったのかを探るサスペンス風のお話です。

夫である中佐の妻の消息は不明であった。警察は消えてしまった妻を見つけるために大々的な捜索に乗り出したが、この失踪劇、実は妻の方で、自ら仕組んだものだった。失踪している妻がどんなふうにして夫を殺そうと図ったのか?その完全犯罪はどうしてほころんでしまったのか?

前の話にも書いたように、妻は車を止め、車のキーを車内に残した。凍てつくような寒い夜なのに、わざと毛皮のコートも座席に置いていた。警察が調べれば、妻が事件に巻き込まれたと思うに違いなかった。愛人がいて、離婚を迫り、アリバイの無い夫に疑いの目をむけるように警察を欺いた。

しかも、夫が愛人とディナーを楽しんだ前日に、夫と妻はその愛人のことで大喧嘩をしていたことも発覚した。夫は追い詰められていた。現在は廃止されているが、当時、その国には死刑制度があった。妻は、自分が殺されたように見せかけて、ひと目のつかない所で、夫が絞首台に送られていくのを待っていた。自分の手で無く、国家が夫を処刑してくれるのを待った。その時までどこかに身を潜めていればよかった。処刑された後で、自分は一時的な記憶喪失だったと装って、何事もなかったように再び世間に戻る。犯行が社会的にばれないで捕まらないという意味とは違うが、妻は全く法的には裁かれないという意味で完全犯罪の成立である。

 この完全犯罪計画は、うまくいくかに見えた。しかし、1つだけその計画にはほころびがあった。前のお話の中で夫はエリートの中佐である、それ故マスコミが騒ぎ立てたと書いた。それ以上にマスコミが飛びつく理由があった。妻の方が全国的に名が知れ渡っていた。そのことで、マスコミが騒ぎ、妻の企みが失敗してしまう。綿密に織り上げた憎き夫にへの仕返しのほころびであった。

妻が失踪してから12日目、片田舎のホテルで働いていたあるスタッフが、宿泊客の中に新聞が失踪したと騒ぎ立てている記事の写真と似ている女性がいることに気づいた。その従業員からそれらしき女性が宿泊していると通報を受けて、警察と夫が片田舎のリゾートホテルに確認のために飛んだ。駆けつけた夫に気づくと、妻は「あら、お兄さん」と声を発したという。夫への仕返しが頓挫した瞬間だった。

狙ったとおりに事が運べば、自分に代わって国家が憎き夫を殺してくれるはずだった。まるでミステリー小説に出てくるような殺しのストリーが現実の世界で起ころうとしていた。このミステリーにでも出てきそうな殺人を実生活で実行しようとした女、しかし、自分が有名であったために、そのことが誤算となって、あと少しの所で完全犯罪を成し遂げられなかった女。その女とは・・・・・・・ミステリー界の女王ことアガサ クリスティー。

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1926年12月、英国で起こったお話です。アガサ クリスティーは本当に一時的にぼけてしまっていたのではないかと言う説もあります。諸説いろいろあります。この本によると少なくとも失踪して夫を懲らしめてやると言う意図はあった。義妹も失踪劇の実行にからんでいたようです。そんな訳でアガサ クリスティーの晩年は幸せな生活ではなかった。当然、事件後は離婚となった。この本は、ぶ厚いです。その割には翻訳が読みづらいというか若干日本語が難しい。気楽に読みたいという方にはお勧めできる本ではありません。)

日本クリスティ・ファンクラブ員の投票によるベストファイブ(左から1位から5位:1982年)





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